講演者 | 今村 尚人 (オレゴン州立大学) |
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講演題目 | 機械学習に基づく MT 法における見かけ比抵抗の品質推定 |
講演要旨 | MT 法の構造解析を行う際に品質の低いデータを用いると、得られる比抵抗構造が非現実的な構造になってしまうことがある。これを回避するために品質の低いデータは構造解析から取り除くことが一般的に行われる。しかしながら、これらのデータ除外する方法は極めて経験的なものであり、解析者の主観に基づく部分が大きいという問題がある。これを解決するために、機械学習を用いた手法により、データの品質を推定し、数値化する方法を提案する。ニューラルネットワーク(NN)のトレーニングには USArray データを用い、およそ 1,116 点の MT 観測点を利用した。その結果、NN は 84%の確率で人間と同じ判断を下した。さらに、不一致データを検証したところ、人間以上に正しい判断を下す場合があることがわかった。この方法をこれまでデータ品質が不明であったカナダの MT 観測点 626 点に適用し、これらのデータ品質を初めて見積もった。また、NN が MT データのどの部分から品質を判断しているかを感度解析を行うことによって検証した。 |