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ホーム > 刊行物 > 地磁気観測所要報 > 第9巻 第2号 (1960年)

第9巻 第2号 (1960年)



Oshima, H.

Pc-type Pulsations and Geomagnetic Disturbances

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 9, No. 2, pp. 1-14, March, 1960


要旨

 pc 型脈動と他の諸現象との関連を調査するための一手段として,変化度記録に於ける pc 型脈動の活動を表現する簡単でしかも効果的な方法を試みた。それは0から9までの10段階をもつ指数表示で,これを仮に“Pc-index 又は Pーindex”と名付けた。このindexは5分毎に区切つた時間間隔内に於ける pc 型脈動の最大全振巾のみを以つて決められる。こゝでは IGY 期間中の地磁気観測所女満別観測施設に於ける地磁気変化度の早廻し記録を用いて,それに適用する各段階の尺度を決定した。次にこのP-indexを用いて pc 型脈動め活動度の日変化,磁気嵐時の変化,地磁気擾乱度との関連等について解析を行つた。この為に利用された資料は IGY 期間中に於ける春秋分点,夏冬至点を含む月即ら1957年12月,1958年3月,6月,9月,の各月に於ける女満別の地磁気変化度の早廻し記録である。




Yanagihara, K.

Geomagnetic Pulsations in Middle Latitudes -Morphology and Its interpretation-

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 9, No. 2, pp. 15-74, March, 1960


要旨

 脈動という名のもとに包括きれる短周期現象には種々の形態のもめがあり,中低緯度において観測されるものに対して pt,pc という一応の分類が行われているが,これ等は代表的なものであつても観測される脈動全部を十分にいいつくすことは出来ない。叉観測の條件例えば器械の特性,観測の時期等が結果に与える影響も重視しなければならない。この点も考慮し pt,pc の一応の分類から出発して典型的形態特性を求め,それ等の差異に従つて再分類又は新分類を進めそれによる特性群を求める,このようにして合理的な分類とそのおのおのに対する特性を記述することができた。例えば日変化,季節変化,年々変化等もそれぞれについて固有のものをうることがでさる。  又この過程において脈動の活動度と地磁気擾乱との関係が脈動の各種類に応じて求められた。あるいは地磁気擾乱の種類と強度に応じて観測される脈動の種類が違つて来るともいうことが出来る。脈動の世界時日変位に関連して地磁気活動度のスパイラルパターンを調査したが従来いわれている観測結果と称するものについては擬問の点が多い。しかしKインデックスについて調べた所では少し違つてはいるが一応スパイラル状の極大地域がみられた。脈動の世界時日変化もこの点と同様にして考えることが出来る。  各種類の脈動の多くの特性を現象論的に相互間又は他の地磁気擾乱等との相互関係において説明することは可能であるが,その生因を物理的に解明するにはなお多くの困難が存在している。今は一応外圏大気内の電磁流体力学的現象として説明を試みた。地表上3000粁位の所にあると考えられるアルフペン波速度の極大地域を境としてそれより下部においてはやゝ安定な振動が成立しそれが周期20秒程度の定常的振動に相当する。又外圏大気全体の不安定な振動がもつと周期の長い減衰状振動に対応する。前者の典型的出現が pc であり後者のそれは pt である。




Yoshimatsu, T.

Universal Time Daily Inequality of the Time of Maximum Depression of SSC in Storm-Time

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 9, No. 2, pp. 75-82, March, 1960


要旨

 −IGY 及び IGC−1959の世界的資料が集りつゝあるので,いずれは従来よりもずつと詳細な磁気嵐特性が分析されると思うが,そうであれば一地点における長期資料についての時間的特性についても,なお詳細な或は新しい事実のしらべも大切なように感ぜられる。この意味から柿岡(1924〜1959(5月))におけるSSC(SSC*)の水平分力の最小値の起時が磁気嵐の起時(世界時)に関して或持別な日変化をすることを見出した。(Fig1)これは嵐の大小,外国の観測所(欧米)について確められた。




Yamaguchi, Y.

Geomagnetic Disturbances and the Acceleration of the Artificial Satellite

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 9, No. 2, pp. 83-90, March, 1960


要旨

 人工衛星の周期の変化率の観測結果に見られる不規則な変動は大気の抵抗に依ると考えられる。しかも叉,太陽面現象との関係も極めて密接である。本稿では太陽面現象と関係の深い地磁気擾乱との関係及びその可能と思われる説明を述べる。




Kakioka Magnetic Observatory

Geomagnetic Indices K and C for 1958 at Kakioka

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 9, No. 2, pp. 91-93, March, 1960





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