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第11巻 第2号 (1964年)



Sano, Y.

A Note on H-variation of −SI

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 11, No. 2, pp. 1-4, March, 1964


要旨

 Honolulu における-SI のH−成分変化の特性を示し,その特性から想像される-SI を起すであろう太陽微粒子流の様相について簡単に議論する。




Sano, Y.

Morphological Studies of Sudden Commencements of Magnetic Storms and Sudden Impulses ( III )

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 11, No. 2, pp. 5-22, March, 1964


要旨

 前論文でssc,+si 及び -si の各成分における型の分類を行ない,各型の汎世界的出現様相を求めて報告した。しかし,これらは充分な資料から求められたものではなく,確固たる結果ではなかった。この論文ではそれらの結果を確かめるために,他の多くの資料について同様の調査を行なった結果を報告する。結果は前結果と大同小異であるが,特に+si 及び -si について ssc と全く同じ結果がえられたことは注目すべきである。従って,ssc,+si 及び -si は本質的に同じ現象であることが強調される。
 最後に二・三他の予備的調査結果についても報告する。




Yamaguchi, Y.

Geomagnetic Effects Associated with the High-Altitude Nuclear Explosion -Supplementary Note-

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 11, No. 2, pp. 23-38, March, 1964


要旨

 核爆発による地磁気擾乱は,(1)電磁流体波(2)磁力線に捕捉された粒子の運動による影響(3)電離層内を流れる電流による擾乱或はその二又は三者の重畳と考えられるが,前報文(地磁気観測所要報第11巻第1号)では,1962年7月9日にヂョンストン島で行われた超高空核実験による地磁気異常変化について報告し,地磁気の通常記録に現われた変化を,第三の作用によるものを仮定し,dynamo 理論から核爆発の何らかの作用によつて生ずるであらうと思われる電離層内の電気伝導度異常増加を評価した。この場合の風は自然のもので第二調和波のみをとり扱つたが,本報文では,第一,第二調和波を同時に考慮した。尚最後に,1962年10月22日および28日の核実験時の地磁気記録を付してある




Nagai, M.

On the Geomagnetic Storm on February 11, 1958

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 11, No. 2, pp. 39-54, March, 1964


要旨

 1958年2月11日01時25分UTにおこった急始大地磁気嵐について,28観測所の毎時値を使って,急始の24時間前から,48時間後までDst場及びDS場を解析した。そしてDS場の等価電流ベクトルとブラック・アウトの汎世界的パターンとを比較検討した結果,次に示す3つの特性が明らかになった。
(1)SCの直後(+1時)に極めて顕著なDS場が,極光帯及び極冠帯のほとんど全領域においてみられた。これは通常の地磁気嵐がDst場の発達につれて,DS場も次第に発達するのに仕べ,ほとんど例外的といってよいほど特徴的である。
(2)ブラック・アウトの始まった急始前13時間において,それまで全く静穏であった地磁気が活動を開始し,ブラック・アウトの発達につれて-6時間では,College,Tiksy,Dixon で-500γの地磁気優乱を観測した。Pre-SC擾乱の電流系は午前側では時計廻り,午後側では反時計廻りで,初相における電流系はPre-SC擾乱の電流系が強調されたものである。
(3)Dst場の発達にともなって極光帯の南下が顕著にみられる。Dst場の極大時(+9時)を境にして発達過程においては午前側のヨーロッパゾーンにおいて,回復過程においては23時〜20時のアラスカ〜カムチャッカゾーンにスパイラルに南下し,地磁気緯度34.1°の女満別においてLT19時〜22時に極光が観測された。




吉松隆三郎

地磁気常時観測結果と地震(V)一短s周期変化の時間変化の局所性−

地磁気観測所要報, 第11巻, 第2号, pp. 55-68, 1964年3月


要旨

 第(U)報につづいて,柿岡では1958年,鹿屋では1958−1959年及び1962年,新に女満別と下里ではそれぞれ1958−1962Z月まで,及び1958−1959年の期間について,ΔZ/ΔH 及びΔZ/ΔD(女満別)の時間的変化をしらべた。柿岡と鹿屋では第(U)報と同様な結果である。ΔZ/ΔH の極小値は各地独立に起つており付近の主要地震の起つている月の1〜2ヶ月前に大部分が発現しており,地震規模Mとの直線的相関は今回と第(U)報とを合わせた1958〜1962Z月の期間について求めなおしておいた。女満別のΔZ/ΔD についても柿岡,鹿蜃と同様な結果であるが,大部分の極小値が地震の月と一致していることが異つている。その原因については想像の域を出ない現状である。(ΔZ/ΔH(D))i=Ai−Bi・M,iは3観測所,とかくと,Bi/Aiは略々一定となる。これはMが5程度より小さい地震では今とりあつかつているような振巾比の月平均には殆んど変化が出ないだろうと推測されることを示している。下里では期間が短くかつΔZ/ΔH の変化がかなり大きいものがあり,今後の資料に待ちたい。(ΔZ/ΔH(D))と震央距離や深さとの関係はいまのところ明瞭な関係を示していない。将来観測点と資料を多くしてしらべてみることが必要である。




Kakioka Magnetic Observatory

Geomagnetic Indices K and C for 1962 at Kakioka

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 11, No. 2, pp. 69-71, March, 1964





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