Shiraki, M.
Effect of the Oceanic Dynamo on the Lunar Daily Geomagnetic Variation at Kakioka, Memambetsu and Kanoya, Japan, 1958-1973
Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 17, No. 2, pp. 49-58, March, 1978
要旨
先の論文(Shraki,1977)で得られたわれわれの観測所の太陰日変化を電離層ダイナモが起因の変化と海洋ダイナモが起因の変化に分離し,先の論文の議論を調べなおした。
Shiraki, M.
Contamination Effect of O1 Component on the Anomalous Seasonal Change of M2 Component in the Geomagnetic Lunar Daily Variations at Kakioka, Memambetsu and Kanoya, Japan, 1958-1973
Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 17, No. 2, pp. 59-70, March, 1978
要旨
地磁気太陰日変化のM2成分とO1成分の調和項の周期は,1年周期に相当する量だけ異っている。このため,季節に分けて解析されたM2成分の変化には,O1成分の変化の一部が含まれている。それゆえ,この論文では,先の論文(Shiraki,1977)で示されたM2成分の異常な季節変化に対するO1成分の影響を評価し,M2成分の異常季節変化の原因は,O1成分の影響によるものでないことを示す。
Shiraki, M.
Sq and Lq Variations at Kakioka, Memambetsu and Kanoya, Japan, 1958-1973
Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 17, No. 2, pp. 71-76, March, 1978
要旨
われわれの三つの観測所の地磁気太陽・太陰日変化を各月につき5日の国際静穏日の資料のみを用いて再解析した。この結果を,すべての日の資料の解析から得られた結果(Shiraki,1977)と比較し,相違点について議論した。
Shiraki, M.
Lunar and Solar Daily Variations in the Earth Current at Kakioka, Japan
Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 17, No. 2, pp. 77-86, March, 1978
要旨
柿岡で観測された1962−1973年の地電位差の毎時値を用いて,地電流の太陰・太陽日変化を解析した。そして,これらの日変化を比較し,議論した。更に,同じ期間の柿岡の地磁気の毎時値から,同じ解析方法により,地磁気の太陰・太陽日変化についても解析し,地電流の日変化と比較議論した。
永井正男
太陽黒点極小期におけるIMFセクター構造と地磁気活動度との関連
地磁気観測所要報, 第17巻, 第2号, pp. 87-100, 1978年3月
要旨
著者はさきにExplorer35,41,43,47の惑星間空間磁場の資料を使い,1970〜1972年の太陽黒点極大期附近におけるセクター構造と地磁気嵐および地磁気活動度との関連について調べた。
ここでは,ThuleおよびVostokの地上の資料を使い1964〜1967年および1972 July〜1975 Juneの太陽黒点上昇期および下降期におけるこつの極少期附近について調べた結果,次のことが判明した。
太陽黒点上昇期においては4セクターを示す。地磁気活動度はawayセクターの方がtowardセクターよりも大きい。またセクター境界の通過後第1日目が最も大きく,日数がたつに従って急速に減少する。このパターンは太陽黒点極大期附近のものとほとんど同じである。
しかし太陽黒点下降期においては2セクターを示し,地磁気活動度はawayよりもtowardの方が大きくなる。またセクター境界の通過後3日目に活動度がピークを示し,割合高い活動度が数日持続する。とくにこの傾向はtowardで顕著にあらわれ,太陽黒点上昇期とは明らかにバターソを異にしている。
1976年の極少期から新しいサイクルヘの移行の段階では2セクターと4セクターの特徴が入り混ったパターンを示し,やや複雑である。
SSCとセクター境界との関係は,4セクターではセクター境界の第1日日で発生頻度が最も多く,2セクターでは2日日にピークを示している.
Sgとセクター境界との関係は,4セクターでは太陽黒点極大期・極少期の区別なく,セクター境界の通過前後-2〜+2日で,ほぼ一定した割合幅広い極大をもった発生頻度を示す。これに反し,2セクターでは8SCと同様セクター境界の影響を明瞭にうけ,セクター境界の通過後2日日にピークを示す。
以上のように27日の回帰を示す磁気嵐はSSC,Sgともセクター境界附近で発生頻度が大きい。これはセクター境界と一緒に回転しているInterplanetary ShocksおよびMagnetohydrodynamical Turbulenceが存在することを暗示している。