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Kuwashima, M.
Wave Characteristics of Magnetic Pi2 Pulsations in the Magnetosphere and on the Ground
Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 20, No. 1, pp. 1-16, March, 1983
要旨
静止軌道衛星ATS6と地上における共役点(南極昭和基地とアイスランドのレイキャビック)で同時に得られたULF資料をもとにして,Pi2脈動の波動特性の研究を行った。その結果,Pi2の偏波面の主軸が電離層効果によって90°回転することがわかった。この事突は,オーロラルオーバルに根をもつ磁力線のstanding oscillationによって,Pi2が発生するという仮説を指示する。この仮説は,ATS6におけるPi2の振幅のふるまいからも指示される。
永井正男
統計的にみた地磁気嵐の諸特性
地磁気観測所要報, 第20巻, 第1号, pp. 17-38, 1983年3月
1924〜81年の柿岡および1958〜81年の女満別・鹿屋における地磁気嵐の資料を使い,地磁気嵐の諸特性を統計的に調査した。さらにこれらの結果を吟味するために,1868〜1981年のIAGAのSSCの資料を使って比較検討した。 特筆すべき結果は次の通りである。 1)柿岡におけるSSCの発生頻度の日変化は,3〜7時の早朝に極小を示し,9時に急増する。そして18時までの昼間で多く,夜間から朝方にかけて少ない。これをIAGAの資料による,同期間の日変化と比較すると,両者ともほぼ似た変化を示す。 2)柿岡におけるSCの振幅僣(nT)の日変化は,夜間が大きく,午前8〜10時に極小となる。また女満別では,極大は柿岡・鹿屋より大きく,極小は柿岡・鹿屋より小さい。すなわち,北へ行くほど日変化の振幅が大きいことから,高緯度におけるSCのこつの電流渦によるDi(SC)の影響が考えられる。