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Fujita, S., Kawamura, M., Yukutake, T.
Evaluation of the Geomagnetic Reference Field Models in North-Western Pacific Region
Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 21, No. 2, pp. 47-64, March, 1986
要旨
北西太平洋域で提案されている,3つの磁場モデル,即ち,国土地理院モデル(GSIモデル),海上保安庁モデル(MSAモデル),国際標準磁場(IGRF)を,日本及びその付近の固定観測所のデータを用いて有効性を評価した。その結軋GSIモデルは日本のみで有効であること,MSAモデルは日本及びその周辺で有効なこと,IGRFは全域で有効であることがわかった。しかし,IGRFは日本において,F,H,Zについては100nT〜200nT程度,Dについては10分程度の誤差があり,これは,ヨーロッパ・北米に偏在している観測所のデータから決められたIGRFが,日本付近では十分に地球磁場を表わせないからであると考えられる。又.1965年から1980年にあたる全磁力に対するIGRFの値と観測値の問の差の変動は,この期間に100nT程度になるので,IGRFを基準としたこの期間に得られた全磁力値を用いた磁気異常図は100nT程度の誤差を含んでいる。
Fujita, S., Okamoto, A., Yoshimori, Y.
Variations in the Night time Geomagnetic Total Intensity
Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 21, No. 2, pp. 65-72, March, 1986
1977年から1985年にわたる柿岡を基準とした地磁気永年変化を研究した。その結果,4〜5年程度の周期を持つ変動が,柿岡から遠く離れた地点で顕著に現われることが発見された。この変動は1太陽活動周期に2回高い値を示す赤道環電流の変動によって生じていることがわかった。又,八丈においては海流の変動が磁場変動を引き起こしていることも明らかになった。さらに,女満別と柿岡の夜間の水平成分の差には明瞭な年周変化が認められた。
地磁気観測所
地磁気観測所技術報告報文目録 −昭和36年(1961)第1巻,第1号〜昭和59年(1984)第23巻,第3・4号−
地磁気観測所要報, 第21巻, 第2号, pp. 73-84, 1986年3月