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第22巻 第2号 (1988年)



門倉真二

地磁気ディジタル毎分値を用いてK-indexを求める方法

地磁気観測所要報, 第22巻, 第2号, pp. 45-62, 1988年3月


要旨

 毎分ディジタルデータから,電子計算機を用いて静穏日変化(SR)を推定する方法(直交化SR法)を新たに考案し,K指数を決める方法に応用した.方法は次の3つの手順に分けられる.
 @過去のK指数を基に静穏日のデータ{qi}i=1,N を集める.
 A{qi}i=1,N を直交化し,そのうちの対応する固有値の大きなものいくつか(M個)をSRの基庶とする({bi}i=1,N ).
 B各日のSRは{bi}i=1,M の線形結合であらわす.その係数は,その日のデータとbiの内積積分で得られる.この方法を低緯度にある柿岡の1986年のデータに適用し,得られたディジタルK指数(K')を従来からの手読みのK指数(K)と比較した.両者の差の分布は,0,1,2が各々.約70%,30%,1%程度で,中低緯度での適用例としては,これ迄に考案された方法にくらべ新しい方法のが手読みに近い.又,この差の分布は,手読みのK指数どうしを近接した地点間(柿岡,女満別,鹿屋)で比較したものとほぼ同様であることから,新しい方法で得られたK指数を従来のK指数と同等とみなせることがわかった.




加藤誼司

変換関数法による全磁力地点差(桜島・阿蘇)の補正について

地磁気観測所要報, 第22巻, 第2号, pp. 63-72, 1988年3月


要旨

 桜島,阿蘇山は安山岩よりなり,火山活動に伴う地磁気異常変化は,せいぜい数nTと考えられる.この様な微小な全磁力地点差の変動を把握するため,外部擾乱磁場による全磁力地点差の変動を除去する必要がある.D.I補正を含んだ変換関数法による補正を行い,短周期擾乱磁場,Sq磁場等の外部擾乱磁場による全磁力地点差の変動を,約1/3に減少できた.




Kuwashima, M.

Conjugate Relationships of Magnetic Pi2 Pulsations in the Auroral Region

Memoirs of Kakioka Magnetic Observatory, Vol. 22, No. 2, pp. 73-84, March, 1988


要旨

 極光帯においての良い共役点である,南極昭和基地とアイスランドのレイキャビック周辺での資料を使って,Pi2型磁気脈動の共役性についての研究を行った.
 その結果,Pi2型磁気脈動は共役点において同時に高いコヒーレンシーをもって観測され,波動の位相関係については,南北成分で同位相,東西成分で逆位相であることが明らかになった.これは,Pi2型磁気脈動が,基本モードの磁気流体振動によって生じていることを示唆している.




地磁気観測所

地磁気観測所技術報告論文名 −第26巻(昭和61年,1986〜昭和62年,1987)−

地磁気観測所要報, 第22巻, 第2号, pp. 85-85, 1988年3月

 




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