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基線値における環境要素の影響補正とその効果−複数磁力計基線値の比較−
大和田毅,森山多加志,森永健司
要旨
地磁気観測所には,複数のフラックスゲート磁力計が設置されており,地磁気絶対観測の結果から算出された各々の磁力計の観測基線値は,磁力計によって変動が異なる.この変動の主な要因は,磁力計の設置されている環境(検出器器械台の傾斜,検出器の温度,磁力計制御器の温度等)である.磁場データと伴に環境要素として取得される検出器の傾斜と温度,制御器の温度,地中温度と観測基線値の相関を求め,観測基線値に補正を施した.その結果,適切な環境要素を選ぶことで観測基線値の変動をある程度補正することが可能で,地磁気絶対観測の良否判定の一つの判断材料として有効であることが分かった.