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女満別観測施設の付属施設及び宿舎の一部解体撤去工事に伴う絶対観測点への恒久的な影響量について
有田真,大和田毅,室松富二男,徳本哲男,森永健司,大川隆志
要旨
2014年9 月から10月にかけて女満別観測施設構内にある不用施設の撤去工事が実施された.撤去された建物は,女満別絶対観測点から東北東約115m にある9 号宿舎と物置1 棟,同じく約160m にある8 号宿舎と物置2 棟の他,同観測点北側約105m から245m の範囲に点在する6 棟の建物である.工事の影響を精度よく検知するために臨時の観測体制をしき,構内の複数の磁力計による連続観測と構内環境監視観測点での全磁力繰り返し観測結果から絶対観測点への影響量を求めた.これまでも人工擾乱により絶対観測点が恒久的な影響を受けることはあったが,その場合擾乱源は, 1 箇所に限定されていた.今回は同時に複数の擾乱源により絶対観測点が影響を受ける初めてのケースであり影響量の算出は困難であったが,複数の擾乱源がある場合でも影響量を算出できる新たなプログラムを開発し影響量を算出した.