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大気電場観測室周辺の竹薮伐採による観測値への影響 ―フィールドミル電場計を用いた調査―
海東恵美,仰木淳平,長町信吾,大川隆志
要旨
柿岡における大気電場の観測値は1990年頃から減少傾向にあるが,その変動には観測点周辺の竹薮の成長による擾乱が含まれると考えられたため,2009年に周辺の竹薮を伐採した.この伐採の効果は,数値計算の結果から観測値が伐採前より1.17倍に増加したと見積もられた.さらに2017年2月から3月にかけて竹薮の一部が伐採され,数値計算による見積もりでは,観測値が約1.2倍に増加する見込みとなった.今回は大気電場観測への影響量を実測で得る試みとして,電場観測の参照点を設置して比較観測を行い,数値計算による推定量と同程度の約1.3倍となる結果が得られた.