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超高空核爆発による地磁気変化 −補遺
山口又新
要旨
核爆発による地磁気擾乱は,(1)電磁流体波(2)磁力線に捕捉された粒子の運動による影響(3)電離層内を流れる電流による擾乱或はその二又は三者の重畳と考えられるが,前報文(地磁気観測所要報第11巻第1号)では,1962年7月9日にヂョンストン島で行われた超高空核実験による地磁気異常変化について報告し,地磁気の通常記録に現われた変化を,第三の作用によるものを仮定し,dynamo理論から核爆発の何らかの作用によって生ずるであらうと思われる電離層内の電気伝導度異常増加を評価した.この場合の風は自然のもので第二調和波のみをとり扱ったが,本報文では,第一,第二調和波を同時に考慮した.尚最後に,1962年10月22日および28日の核実験時の地磁気記録を付しである.