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柿岡附近の深層比抵抗の推算
柳原一夫
要旨
約10年前柿岡附近を通る国鉄常磐線の電化計画が起きた.それで漏洩電流による擾乱磁場電場を推定するためいろいろの試験が行われた.そのうちの1つとして400〜600アンペアの試験電流を接地電極を通じて流し,3〜45km離れた幾つかの地点で磁場電場を測定したものがあった.これを利用してこの地域の地下比抵抗の垂直分布の推算を試みた.地下約30km以深に基盤岩よりも遥かに比抵抗の小さい層の存在が推定され,地磁気垂直成分異常と合せ考えると興味深い.