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地磁気嵐とその先駆現象としてのsfeの関聯について
永井正男
要旨
地磁気嵐は太陽フレアーの際に放出される荷電微粒子流によっておこされるものと,太陽の自転にともなって27日の回帰性をもつM 領域から放出される荷電微粒子流によっておこされるものとの2種類にわけられるが,ここでは前者の太陽フレアーの際に放出される荷電微粒子流によっておこされるものの中solar flare effects (sfe) をともなった地磁気嵐についてその関連性を調べ,さらに太陽電波のoutburstsとの関連についても調査をすすめた. その結果sfeの約30%が2〜3日後に地磁気嵐をともなうことをたしかめ,又TypeIVのoutburstsをともなった場合においては約60%の確率で地磁気嵐がおこることがたしかめられた.さらにsunspot cyclesとの関連においては,極小期附近においてはsfe と地磁気嵐との関連はほとんどなくなれ極大期附近においてはsfeの40〜50%が地磁気嵐をともなっており, D. Van Sabben(1953)およびR.A. Wattson (1957)の研究は太陽黒点の極小期に近い期間においてsfe と地磁気嵐との関連を調べたために何等の関連を見出せなかったのではないかというM. A. Ellison (1958) の議論を裏づける結果になった.