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等価電流系中心附近の地磁気日変化
柳原一夫
要旨
等価電流系中心附近の地磁気日変化を詳しく調べてみると,従来のダイナモ理論による2次元電流系では説明困難な部分がでてくる.すなわち電流系中心から発散又は収束する電流系である.電流の連続からただちにダイナモ層外に流出入する電流の存在が想像される.一方夏冬では南北両半球の日変化電流系の強さが違うとするなら,形成された静電場の強さも当然違うであろう.だとすると磁気圏内の磁力線沿いの電気伝導度が極めて良いことを考えると磁気共やく点間に強大な電流が流れる筈である.実際にはその電流が運んだ電荷のつくる静電場が磁気圏電流を阻止するように働いて,平衡状態では合理的な大きさにとどめられる.このとき磁気圏電流は電離層内の附加静電場によるベダーセン電流に接続して電流の連続が保たれる.これが発散又は収束電流として観測されるのであろう.