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地磁気観測所要報 第14巻 第01号, p.67, 1971年3月


地震に伴う発光現象に関する調査報告(第2部)


安井豊


要旨

 古来地震に発光現象が伴うことがしばしばあると言われており,著者は本要報で昨年第一部を報告し,古来よりの事例と諸学説の大要ならびに昭和40年より42年にかけて松代で群発地震に伴って多数現われた発光例を詳細に報告した.
  それによればこの発光現象は特定地帯の山頂付近の接地ないし低層太気内の現象で有り,かつ地震に随伴し,不連続線通過時前后で風の弱い時に多いことがわかった.
  松代に回転集電気を設置して測定した結果発震に際し異常な電位低下すなわち下層太気内の電気伝導度の増加があることが判明し,地質学的地見および諸氏の実測から上記特定地帯ではこの電位低下すなわち電気伝導度の増加程度はさらに大きいものと推定される.
  また山頂付近は地形上空中電位傾度がもっとも大きかるべき所である.
  著者は以上の諸点を勘案して,地震に伴う発光現象は接地ないし低層太気内の空中電気現象,例えば巨大なるPoint dischargeであろうと思うが,その機構についてはまだ説明しえないことが残念である.特に常温常圧の大気内でいかにしてメートルあたり教千ボルトの電位差をもって発光現象が生じうるかが不可解である.あるいは地震に伴う空振によって生ずるのではあるまいか?



[全文 (PDF; 日本語; size:744KB)]


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