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地電流の局所的異常
白木正規,柳原一夫
要旨
Magnetotelluric法は地下の電気伝導度を推測するのに都合のよい簡単な方法であるが,地電流に異方位があるため実際の適用にはいろいろな困難を伴う.この地電流の異方性が対称的なものである場合については,著者の一人柳原によって検討され柿岡の測定値に対しての適用が試みられている.しかしより実際的にするには非対称性を考慮する必要があるので,この論文においては伝導度の違う領域を楕円形と仮定したものを二重において取扱った. 第一の楕円領域は堆積層にかこまれた基盤岩地域であり,第二の楕円領域は海の中にある陸地である.このようにして地下電気伝導度を求めると,日変化半日周期項に対応する深い所では,14Ωmという値がえられる.