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地磁気日変化等価電流系の変動−10〜30日周期の変動−
白木正規
要旨
西太平洋域における地磁気日変化の日々の変動の解析を行った.解析では,まず最初に,1970年12月から1972年2月までの1年3か月にわたって,地磁気日変化の等価電流系の中心緯度とその強さが,地磁気活動のきわめて大きい日を除いて毎日求められた.これらの日々の変動には, 2〜3日周期の変化ばかりでなく,10〜30日周期の変化も含まれている.地磁気活動のかなり活発な日も含めて解析されたが,これらの変化は地磁気擾乱によるものではない. 次に,パワースペクトル解析の方法によって, 10〜30日周期変化の卓越周期とその時間的な変化について調べた.等価電流系の中心緯度には,約33日,17日,10日および7日の周期のところにパワースペクトル密度のピークがみられる.また,電流系の強さには,約25日と14日の周期のところに卓越したピークがみられる.これらの卓越周期は,解析期間をとおして常にみられるものでなく,期間によって卓越周期は異っている.