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地磁気観測所要報 第16巻 第01号, p.59, 1974年12月


北海道東部における地震予知地磁気観測結果について


森俊雄,水野喜昭,長谷川一美


要旨

 1973年6月17日根室半島南東沖約50kmの地点にM=7.4の地震が発生した.これより先, 地磁気観測所女満別出張所では1971年に根室市厚床他2点に地磁気による地震予知研究のための磁気点を設置し,同年より年1回の絶対観測を行ってきた.1973年は地震直後にこれら3磁気点で絶対観測を行い,震源に一番近い厚床ではさらに1ヶ月後及び4.5か月後に観測を行った.これら観測にはプロトン磁力計とGSI一等磁気儀を用いて,全磁力,偏角および伏角を夜間数時間観測した.この結果,全磁力,伏角,水平分力,鉛直分力には地震の影響と思われる値の変化は認められなかったが,厚床における地震3日後の偏角に約0.8'の異常な変化が認められた.磁気点の設置万法には特別の注意を払い,また観測も慎重に行なわれ,毎回精度の良い観測値が得られたので,厚床で得られた偏角の異常は地震の影響である可能性が強い.
  今回の結果の一部は1973年6月17日根室半島沖地震調査報告で発表してる.



[全文 (PDF; 日本語; size:455KB)]


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