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KASMMERシステムによる地磁気観測精度について
佐野幸三
要旨
1973年9月〜1975年4月の期間のKASMMERシステムによる地磁気標準観測結果について,光ポンピング磁力計の安定度および絶対観測精度を主体として報告する. 補償磁場を必要としない全磁力用光ポンピング磁力計の安定度は,約0.5γ/yearで非常に高く満足のいく結果を示している.補償磁場を持つ他の成分光ポンピング磁力計についても,平均的に評価して1.5γ〜2.0γ/yearの高い安定度を示している. 個々の絶対観測値のバラツキを分析した結果,それらの標準偏差はD-成分で0.0328',I-成分では0.0200'という結果をえた.このことより評価して各成分光ポンピング磁力計の絶対値較正精度は0.1γ または0.01' よりも良いと考えられる.