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地磁気観測所要報 第20巻 第02号, p.61, 1984年3月


昭和19年12月7日東南海地震と柿岡の地電位差の異常変化


吉松隆三郎


要旨

 規模の大きい地震の前後のDの変化はしばしば報告したが,第1図(A)でも同様で,地震前約一日の6日14時頃から初まる単調な減少変化は地震直後に最低値になっている.恐らく地震直前後がゆるい最低になっているであろう.1日〜4日の間のDはほぼ一定で,これから最低値までの較差は約11mV/km.これは従来筆者の報告した同様なDの変化量のうちで最大のものである.この変化の初まる前に小さな減少部分があるが,両者一連のものかわからない.
  地震後はこの変化は最初の一定値よりやや小さい値に徐々に恢復している.(第2図)
  第1図(B)の100米基線は他の目的で,第1図(A)の100米基線と同じ場所にそれよりもっと浅いところに,異った型の電極を埋めて作ったものである.時間経過が短く測点のばらつきはずっと大きいが平均曲線は第1図(A)とほぼ一致していることは注目される.


本文には正誤表が付属します.


[全文 (PDF; 日本語; size:690KB)]


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