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基線値における環境要素の影響補正とその効果 −複数磁力計基線値の比較−
大和田毅,森山多加志,森永健司
要旨
地磁気観測所には,複数のフラックスゲート磁力計が設置されており,地磁気絶対観測の結果 から算出された各々の磁力計の観測基線値は,磁力計によって変動が異なる.この変動の主な要 因は,磁力計の設置されている環境(検出器器械台の傾斜,検出器の温度,磁力計制御器の温度等) である.磁場データと伴に環境要素として取得される検出器の傾斜と温度,制御器の温度,地中 温度と観測基線値の相関を求め,観測基線値に補正を施した.その結果,適切な環境要素を選ぶ ことで観測基線値の変動をある程度補正することが可能で,地磁気絶対観測の良否判定の一つの 判断材料として有効であることが分かった.
2013 年1 月18 日受領,2013 年2 月8 日改訂,2013 年3 月4 日受理