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地磁気変化計の安定性
柳原一夫
要旨
われわれの3観測所,柿岡,女満別,鹿屋の水平分力変化観測には1960年代からKM型変化計を用いてきた.この変化計の基線値を解析した結果,各変化計の基線値変化は長い間にわたって時間と温度に関する一定の関数であらわせることがわかった.この関数を使って計算した基線値は変化計がよい状態にある限り絶対観測による測定値と同程度もしくはそれ以上の精度をもっと考えられる. 関数関係の中には従来から知られているもののほかに温度年変化に対して位相がずれて対応する変化分があることに留意しなければならない.精度の高い基線値決定の際には考慮すべきことであろう.